キャッシングのツボ

第58回 保証人と連帯保証人はどうちがう?

「保証人にだけはなるな!」とはよく言われることですが、保証人にはふつうの「保証人」と「連帯保証人」の2種類があることをご存知ですか?

とても似ている2つの言葉ですが、責任の度合いはまったく違います。
単なる「保証人」の場合には、借金をした本人に支払能力がある限り、借金をした本人からの取立てが優先されます。もしも保証人に先に取立てがきた場合でも、「本人から先に取立てをしてください。保証人である私からの取立てはその後にして下さい」と支払いを断ることができます。
例えば、1000万円の借金があったとき、本人に500万円の支払能力があったとしたら、保証人は残り500万円の返済義務を負うことになります。このとき、もしも「保証人」が2人いれば、それぞれが250万円ずつの支払い責任を負うことになります。

一方、「連帯保証人」の場合には、借金をした本人と同等の責任を負わされます。そのため、お金を貸した側が、借りた本人よりも保証人からのほうが取り立てやすいと思えば、お金を借りた本人に支払能力があってもなくても、保証人から先に取り立てることができます。身に覚えのない借金だからといって、返済を断ることができないところが、連帯保証人の恐ろしさです。
「連帯保証人」の場合、1000万円の借金があったときには、連帯保証人に取立てがきたら全額の1000万円を支払わなければなりません。たとえ2人で保証していたとしても、半分ずつ支払うという決まりがないため、それぞれが1000万円ずつ支払う責任を負うことになります。

「保証人にだけはなるな!」の保証人とは、正確には連帯保証人のことを指しています。
保証人になるのも極力避けた方がいいですが、連帯保証人になることだけは絶対に避けましょう。

ちなみに、ごく一般的なキャッシングでは、保証人や連帯保証人を立てる必要はありません。周囲の人に気兼ねすることなく、計画的に利用しましょう。
いうまでもなく保証人とは、お金を借りた人が返済をしないときに、そのお金を返済することを約束した人です。
ふつうの「保証人」の場合には、お金を借りた本人に支払能力があれば、「まずはお金を借りた本人に請求してください。私への請求はその後にしてください」ということができます。

それに対して、「連帯保証人」の場合には、
分別の利益とは、保証人が複数名いる場合、主債務の金額を頭数に応じた平等の割合で分割した金額分しか責任を負わなくてよいということです。

たとえば、主債務額が900万円で保証人が3人いる場合、3人の保証人は300万円ずつしか責任を負わなくてよいということになります。
この「催告の抗弁権」「検索の抗弁権」「分別の利益」、読んでいて
保証人になるということは、親や友人が金融機関からお金を借り入れる際に、「主債務者がきちんと返済できなければ、私が代わりに返済します。」ということを約束したことですから、主たる債務が前提となっています。

したがって主たる債務が何らかの理由で成立しなかった場合は保証債務も成立しなかったことになりますし、主たる債務が消滅したときには、保証債務も消滅します。

そして、保証人には責任だけでなく、以下にあげる3つの権利が与えられています。
1.催告の抗弁権
2.検索の抗弁権
3.分別の利益
どちらも、お金を借りた人が返済できなくなったときに、代わって返済するように求められる点では同じですが、実はこの二つには大きな違いがあるのです。

 ふつうの「保証人」の場合には、借金の取り立てはまずお金を借りた本人のところに行きます。そして、本人がどうしても返せない場合にだけ、保証人から返すように求められます。

それに対して「連帯保証人」の場合には、
お金を借りるときには、通常「担保」が必要です。担保はお金を借りた人(債務者)が、万が一返済できなくなったときに備えて、お金を貸した人(債権者)に差し出す財産のことをいいます。

 たとえば、住宅ローンや自動車ローンを組むときには、ローンの返済が終わるまでは住宅や自動車が金融機関の担保となります。もしもローンを返せなくなったときには、金融機関が担保となっていた住宅や自動車を売却して、貸したお金を取り戻すことができます。

担保には、自動車や住宅のように「物」以外にも、「人」を担保とすることがあります。それが借金の「保証人」です。保証人を立てた契約では、お金を借りた人が返済できなかったときには、保証人が代わってお金を返すという約束のもと、お金を貸し出します。

それでは、キャッシングの場合にはどうなっているのかというと、通常は担保も保証人も必要ありません。最初の契約のときに、職業や年収、家族構成、過去の返済歴などを聞かれるのは、本人がどれだけ信用できる人物か、きちんと返済していく経済力があるかなどを調べています。

信用度や返済能力があまりないと判断されると、そもそもお金を借りられないか、ごくわずかの金額しか借りることができません。

それでも、担保や保証人を立てた契約に比べると、本人の信用だけが頼みのキャッシングでは、貸したお金が返ってこないリスクが高くなることから、キャッシングの金利は、担保があるローンよりも高めの金利が設定されています。こうすることで、万が一返済を滞る人が出ても、キャッシング会社が損をしないようになっています。

 キャッシングやフリーローンのなかでも、高額を貸し出すときには、担保を求められることがあります。不動産キャッシングでは、住宅や土地を担保として差し出すことで、数千万円のお金を借りることができます。

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